ノートに眠った願いごと(052)

司法研修院生のヒョヌは、旅番組のディレクターをしているミンジュとの結婚を控え、幸せの絶頂にあった。そんなある日、仕事に追われていたヒョヌは、一緒に行くはずだったデパートへミンジュだけを先に行かせてしまう。そして、デパートでヒョヌの到着を待っていたミンジュは崩落事故に巻き込まれ亡くなってしまうのだった。それから10年後、いまだに自責の念を拭えないヒョヌのもとに、ある日ミンジュの父親が訪ねてくる。そして一冊のノートを置いていった。そこには、ミンジュが秘かに練っていた新婚旅行の計画が書き綴られていた。ヒョヌは一人でその旅程を辿ることを決意するのだったが…。allcinemaより

6月8日、関東にいる息子さんのところに遊びに行っていた私の友だちは、パソコンを買いに秋葉原に行く予定で、それがその日の朝、子どもが急に肉豆腐が食べたいと言い出して「朝っぱらからそんなめんどくさいものをリクエストしないでよねー」と言いながらも作っているうちにすっかり家を出るのが遅くなったけれど、もし予定どおり出かけていたらちょうど事件が起きたあの時間にあの場所にいたかもしれなくて、事件のニュースを見ていたら独りでにぽろぽろ涙があふれて止まらなくなった、という話を聞き、本当にちょっとした選択の連続(電車に乗り遅れたとか、お腹が痛くなって出かけるのをやめたとか、渋滞してるからいつも通らない道を通ったとか…)で、いつも人は生きるか死ぬか、事件や事故に遭うか遭わないかの分かれ道にいるんだなぁ…ということを改めて感じた。今までこうして生きていることは、小さな奇跡の積み重ねなのかもしれない。こういう話を聞くと、一日一日を大切に生きなきゃいけないなと心から思う。