わたしを離さないで

監督:マーク・ロマネク
原作:カズオ・イシグロ
出演:キャリー・マリガン/アンドリュー・ガーフィールド/キーラ・ナイトレイ/シャーロット・ランプリング
緑豊かな自然に囲まれた寄宿学校“ヘールシャム”。そこは、牧歌的な田園地帯にありながら外界からは完全に隔絶され、徹底した管理が行われている謎めいた施設だった。そんな静かで整然とした環境の中で、幼い頃からずっと一緒に育ってきたキャシー、ルース、トミーの仲良し3人組。やがて18歳となった3人はヘールシャムを卒業し、農場のコテージで共同生活を送ることに。初めて接する外の世界に不安や喜びを感じていく3人。そして、いつしかルースとトミーが恋人になったことで3人の関係も終わりを迎えようとしていたが…。allcinemaより

原作の静かな世界がしっかりと再現されていた。原作を読んだ時にも感じたけれど、逃亡を図ろうともせず誰かを責めることもなく静かに運命を受け入れる彼らの姿は、胸にずしりと重くのしかかってくる。
映画は、原作にはないキャシーのモノローグで幕を閉じる。や、決して原作の雰囲気を壊すものではないのだけど、これはちょっと親切すぎたかなぁ…。んー、でも1時間45分という限られた時間内で伝えきれない部分を補うという意味では、それもしょうがないのかも。