ヴィヨンの妻〜桜桃とタンポポ〜(028)

監督:根岸吉太郎
出演:松たか子/浅野忠信/室井滋/伊武雅刀/広末涼子/妻夫木聡/堤真一
戦後間もない混乱期の東京。小説家の大谷は才能に恵まれながらも、私生活では酒を飲み歩き、借金を重ね、おまけに浮気を繰り返す自堕落な男。放蕩を尽くしては健気な妻・佐知を困らせてばかりの日々。ある日、行きつけの飲み屋“椿屋”から大金を奪って逃げ出してしまった大谷。あやうく警察沙汰になりかけるが、佐知が働いて借金を返すことでどうにか収まる。こうして椿屋で働くようになった佐知だったが、その評判はすぐに広まり佐知目当ての客で賑わい出す。そんな佐知の前に、彼女を慕う真面目な青年・岡田や昔佐知が想いを寄せていた弁護士・辻が現われ、にわかに心揺らめく佐知だった。いっぽう大谷は、そんな佐知の姿に嫉妬を募らせ、ついに馴染みのバーの女・秋子と姿を消してしまい…。allcinemaより

小説家大谷は、子どもが熱を出しても病院に行くお金がないくらい家族には貧しい暮らしをさせながら、自分は遊びほうけておいて死にたいだなんだとぐたぐた弱音を吐き、挙げ句の果てによその女と心中を図るという、これでもかというダメ男。これを浅野忠信が演じると、こんなダメ男なのになんだか放っておけない感が出ちゃうのが不思議。
けなげな妻役の松たか子も、どんなにひどい目にあってもどこか飄々としてるところがよかった。
ただ、広末と妻夫木君が出てくると、とたんにトレンディドラマ(死語w)ぽくなった気がした。