読了

いとしい (幻冬舎文庫)

いとしい (幻冬舎文庫)

とても性的要素が濃厚なお話なのに川上弘美が書くとさらっさらに乾いた仕上がりなのが不思議。春画家の継父とかそのモデルの中年男女とか、書きようによってはかなりエロチックになりそうなものなのに。現実どっぷりおばさんにとっては、幽霊が出てきたり主人公の恋人が変態(昆虫が幼虫→さなぎ→成虫と形を変えていくというほうのですよ)したりという不条理ワールドについていくのはちょっとしんどかったかなー。