私の中のあなた(008)

映画

監督：ニック・カサヴェテス
出演：キャメロン・ディアス/アビゲイル・ブレスリン/アレック・ボールドウィン/ジェイソン・パトリック/ソフィア・ヴァジリーヴァ
白血病の姉を救うドナーとなるべく遺伝子操作で生まれてきた少女が、ある決意を胸にもう姉のドナーにはならないと両親を訴えたことから、崩壊の危機に直面した家族のそれぞれの心の葛藤とその行方を切なくも優しい眼差しで描き出す。allcinemaより

  • 子どもが病気で苦しんでいれば、何としてでも助けてあげたいと思う気持ちはわかるけど、ドナーにするために弟妹を産むという発想は、どう頑張っても理解不能。
  • 病気の娘本人のほうがよっぽど大人。そしてドナーとして生まれてきた妹はもっと大人。この一家で一番だだっ子なのは、やがて訪れるであろう娘の死に向き合えない母親。
  • いや、母親は娘の死に向き合えないというのとも違うな。宗教的なものか国民性か、「病気」や「死」とは立ち向かって闘う相手であって、受け入れるものではないという価値観が、アメリカ人の根底にあるのかな。以前見たドラマ『ER』で、遺伝子検査の結果将来乳がんになる可能性が高いから、がんになる前に乳房を切除するというエピソードがあってびっくりした。特殊なケースかと思ったら、別の回では同じように胃がんの予防的治療で健康な胃を切除というのもあったから、アメリカでは一般的な治療みたい。そんなに病気や死におびえて生きてて、楽しいのだろうか…。生まれたからには誰でも死ぬ時が来るのに。
  • 家族5人でちゃんと腹を割って話し合えば解決できることを、法廷に持ち込むのは税金の無駄遣いだよ。そこがアメリカらしいといえばらしいのか？
  • 白血病のお姉ちゃん役がドラマ「アリソン・デュボア」の長女アリエルの子。この子の体を張った演技がすごい…。最後の方はこれでもかというくらいのメイクで、本当の病人みたいだった。